COLUMN

浦添市が秘めるポテンシャル

【アイキャッチ画像】浦添市の魅力 ~集落地域の現状~

1.沖縄県のポテンシャル

(1)観光と物流のシナジーを

 アジア・ASEAN市場は活況を呈しており、日本のみならず世界的にアジア・ASEAN市場への関心の高さも継続しています。そのような中、本県ではそれら需要を取り込むべく、各種商談会の開催などの県産品(モノ)販路拡大に向けた取組を継続化しています。また、航空機やクルーズ船などの輸送インフラの拡充等により観光客(ヒト)などの往来も活発化していることから、観光と物流のシナジーが継続するよう中長期的な視点での取組等が求められます。

(2)産業振興としての特区制度

 本県では、県経済の牽引役として「観光」、「情報通信」、「国際物流」など分野が挙げられており、どの分野においても、東南アジアとの近隣性などを加味すると、ジャパンクオリティーに対する東南アジアの旺盛な需要を取り込むためのゲートウエイとなるポテンシャルを秘めています。産業振興の面においても県内に3つの経済特区(情報通信特区、国際物流特区、経済金融特区)、3つ特定地域(情報通信、観光、産業イノベーション)が設けられており、企業活動に対するインセンティブが設けられており、産業振興策として講じられています。

図表:県内における特区・地域制度一覧
図表:県内における特区・地域制度一覧
出所:沖縄県商工労働部企業立地課ウェブサイト

【7月コラム】図表:県内における特区・地域制度一覧[PDF:173KB]

 

2.浦添市のポテンシャル

 浦添市は、本島の中南部の中心に位置していることなどから、経済活動や交通アクセス等の面で当該地域のみならず周辺地域との結節点となる重要な地域であるといえます。また、「情報通信産業特別地区(IT特区)」および「国際物流拠点産業集積地域(国際物流特区)」の特区にも指定され、「観光地形成促進地域」および「産業高度化等地域」などの地域制度のエリアにも入っていることから、現在整備中の西海岸エリアが秘めるポテンシャルまで含めると、新ビジネスのチャンスが広がっている地域といえるでしょう。同市が公表している「企業誘致ガイド」(浦添市 市民部経済観光局 産業振興課)を参照すると、ポテンシャルを顕在化させるキーワードとして次の点が挙げられます。これらは西海岸沿いにおける道路アクセスの整備・強化、周辺地域の市街化開発などを通して、県内における都市機能の強化やビジネスやリゾート機能の高度化を目指すものとなっています。

 ①西海岸開発事業

 ②臨港道路浦添線

 ③ゆいレール延長

 ④米軍基地牧港補給地区(キャンプキンザー)返還、跡地利用など

まず、観光面などで期待されることを整理してみましょう。各種公表資料などによると、浦添市に県内小売流通大手のサンエーとパルコによる大型商業施設「沖縄・浦添西海岸計画」において、湾岸道路に面したウォーターフロントの開発エリアに新たな複合交流施設が開業する予定です。ちなみに、県内の主な大型施設(ショッピングセンター)の中では最大級の店舗面積(60,000㎡予定)を誇る超大型施設のようです。

県内では、人口増加に加えて多くの観光客が訪れており、県内での消費が堅調に推移していることから、県民によるさらなる需要喚起、多様化する観光ニーズをキャッチアップすることで当該エリアのみならず広域地域への効果が期待されます。さらに、今後の那覇空港滑走路増設や西海岸地域での幹線道路などの主要インフラ整備が計画されていることから、那覇空港や那覇港クルーズ船ターミナルなど空港・港湾へのアクセス性向上による県全体の観光振興への貢献も期待されます。

次に、物流面などで期待されることとしては、臨港道路浦添線の開通により、本島中北部地区のリゾートエリアに向かう観光道路としての活用のみならず、県内の拠点港である那覇港の物流機能の強化にも繋がることが期待されています。自動車社会である本県においては、臨港道路(機能)整備により、渋滞などによる県民生活や観光リゾートへの影響が緩和されることで、港湾物流の機能強化が図られ、当該地域のみならず広域経済圏での産業活動に寄与することが期待されます。
その他に、ゆいレール延伸(経塚駅・浦添前田駅・てだこ浦西駅)により、那覇空港や那覇主要拠点と市内東部エリアが繋がることで、交通利便性の向上のみならず、居住環境の機能性も向上し、東部エリアの活性化にも繋がると考えられます。

 

3.まとめ

 このように、本県では増勢する観光需要に加えて、堅調な個人消費や建設関連に支えられて経済全体が拡大している中、浦添市のポテンシャルが顕在化されることにより、当該地域のみならず、周辺地域にもさまざまな効果が期待されます。ただし、中長期的には日本国内における人口減少社会や高齢化社会などの影響、海外での経済情勢を注視していく必要があります。次回以降、同市の現状と各種ポテンシャルなどについて整理を行っていく予定です。

 

 

 

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